非正規雇用者の賃金を優先的に上げるべきだ
『少子化論』(松田茂樹著、勁草書房)を朝日新聞が。始まって20年たつのに出生率が上がらない少子化対策を「根本的な誤り」と批判、今の制度と通説を見直す姿勢が随所にある。
問題は「未婚化」と、本はとらえる。非正規雇用の増加や低収入、家族からもれる人がいることを指摘。非正規雇用者の賃金を優先的に上げるべきだという意見だ。
育休制度についても言及。穴埋めを求められる社員の負担増を考えて、むしろ総合的な労働時間減が必要と説く。「この国の、今ここにある危機を読み解くガイドとなる一冊」と評者の詩人・水無田気流さんが薦めている。
(ジャーナリスト 高橋俊一)
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