景気回復には格差をなくせ
『日本の景気は賃金が決める』(吉本佳生著、講談社現代新書)が東京新聞に。こちらは「賃金格差が不況の元凶だぞ」というスタンスからの政策提言。安倍政権の誕生とともに盛んに交わされる景気論議に一石を投じる。
問題は男女間、企業間、さらに「正規・非正規などの雇用形態」「勤続年数の長短」による賃金格差。弱い立場の労働者ほど所得の多くを消費に回す。だから「賃金格差の大幅な縮小なくして、本格的な景気回復はない」との主張だ。評者は京都大学の根井雅弘さん。強い者ばかりが得をしているうちは……。
(ジャーナリスト 高橋俊一)
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