2人の天才が語る「真似する勇気持て」
『勉強の仕方』
いまのようなゲーム機がなかった頃、子どもたちは「頭がよくなる」といわれて将棋の駒を並べて遊んだ。将棋の強い子どもは頭がいいと一目置かれたものだ。祥伝社黄金文庫の『勉強の仕方』(著・米長邦雄、羽生善治、Kindle価格400円)は、将棋の頂点を極めた2人の天才によって書かれた勉強法である。われら凡才にどこまで役立つかどうか心配もあったが、「まず、真似をする勇気を持て」と呼びかける。
ベストの勉強法は常に変化するといい、20歳には20歳の、40歳には40歳の勉強法があると説く。伸びる人間と伸びない人間のどこに差があるのか。過去を忘れるかどうかがポイントだという。著者2人には30歳近い年齢差があるが、知的向上心を刺激する清々しい対話が展開されている。