「優れた実践を共有」する事例発表会も
熱い思いをもった職員側からの自発的な動きもある。その1つが、3月(2013年)にさいたま市で開催された第7回全国都市改善改革実践事例発表会に代表される自治体職員の業務改善運動だ。「自治体職員の一人ひとりが、明るく・元気に・前向きに仕事に取り組み、住民から感謝されるとしたら、県庁・市役所・役場ほど素晴らしい職場はない。自治体職員の一人ひとりが、互いに尊敬の念をもって相手の長所を賞賛し、優れた実践を共有することで役所の改革が展開されたら、知事・市長・町村長ほど素晴らしい仕事はない」(石原俊彦関西学院大学教授)という自治体職員有志の強い思いが、開催都市の首長を動かし、2007年2月の山形市を皮切りに毎年場所をかえて全国各地で開催されてきた。
この関係者が結集し、『地方自治体業務改善』(石原俊彦編著 関西学院大学出版会 2012年)という熱い本もつくられた。表紙は、三重県の行政改革で有名なNEWS ZEROメイン・キャスター村尾信尚氏の筆になる「あきらめない。あきらめない。そして、あきらめない。」の寄せ書きだ。氏は『役所は変わる。もしあなたが望むなら』(淡交社 2001年)や『「行政」を変える!』(講談社新書2004年)を著し、市民起点の自治体改革を提唱した。
来年3月には、第8回目になる全国大会が福岡市で開催されることが決まっている。2000年当時には全国自治体に鳴り響き、この大会開催のきっかけともなった、現場発で遊び心も兼ね備えた業務改善運動(DNA運動)の発祥の地での初開催が今から楽しみだ。
経済官庁B(課長級 出向中)AK
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