【書評ウォッチ】憲法改正、多数決で決められるか 政界・マスコミで論争の気配

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憲法のせいで救出できない?

   読売紙面の大展開はすごい。ケーススタディは、その憲法解釈が果たしてどこまで正確か、現憲法でも何かできるのではないかの側面はあるとしても、検討に値する重大な問題提起だ。日本人に危険がせまっても、自衛隊は武器を使えない、救出作戦に支障がある、機雷除去も警告射撃さえできない。こう言われては「そうなのか」と思案してしまう。

   それもこれも憲法9条のせいだというイメージ。見解は見解として、最後に考えて選択するのは市民・読者なのだから、ゴマンと出ている関連本を改憲側に偏らずに紹介してほしいところだ。

   両紙とも熱くなるのはけっこうだが、互いの反対意見にも読者がアクセスできるようにする配慮と余裕が必要だろう。読書面はその確実な助けになるはずだ。

(ジャーナリスト 高橋俊一)

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