「ヤバくない」経営書はいったい何?
買収の成果なく株価が下がっても、報道されることはほとんどない。たいていのアナリストも経営者にすり寄るリポートを書く傾向が。経営者間の仲間意識も実態を隠す。
雇用の関係では、「リストラは本当に効果があるのか」「自分の会社のことを、どれぐらい知っていますか」と著者は問いかける。
「私がやりたいのは、ビジネスにおけるおかしな点について、何が起きているかを伝えることである」という。これが正しく、かつ貴重な執筆姿勢だとすれば、他の「ヤバくない」経営書はいったい何だ?
『遺伝子組み換え食品の真実』(アンディ・リーズ著、白水社)が東京新聞に。日本で市販されているサラダ油やコーン油などは、米国やカナダなどから輸入された遺伝子組み換えの大豆やトウモロコシで作られている。水あめや麦芽糖やパン粉などの原料であるトウモロコシも、その可能性がある。評者の科学ジャーナリスト・渡辺雄二さんの指摘だが、こちらも「ヤバい」話。英国農家生まれの環境活動家が問題点をついた一冊だ。
(ジャーナリスト 高橋俊一)
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