広島県といえば、いいところが沢山あるのに、魅力をアピールしきれていない「おしい(惜しい)県」なるキャンペーンを展開して、最近ちょっとした話題となったが、そんな広島がブランド力向上のために総力を結集して(?)、昨夏オープンしたのが「広島ブランドショップ TAU」だ。
レモン生産量は日本一
東京・銀座一丁目のビル4フロアを使い、取扱点数は約2000点。広島の「宝」を幅広く取りそろえたという本気度がうかがえる。1階が食品関係を扱ういわゆるアンテナショップになっていて、そのほか飲食店やプロ野球の広島カープのグッズ、熊野筆のお店などがある。
ちょうど「お菓子・スイーツまつり」を開催中の週末とあって、広島のお菓子というと、「もみじ饅頭」「たこせん」ぐらいしか知識のない筆者ものこのこと出向いてみた。
店内はかなりのにぎわいで、レジは行列。さてさてお菓子スイーツ系は――と見てみると、定番のもみじ饅頭(まんじゅう)にたこせん、それに近年、広島発のスイーツとして東京にも進出して、人気上昇中だという八天堂の「くりーむパン」などが売っている。お菓子・スイーツまつりの展示スペースで、店員さんにおすすめを聞いてみると、「広島は柑橘類の栽培が盛んで、お菓子でも柑橘系はおすすめです!」とのこと。
広島は、じつはレモン生産量日本一の県で、瀬戸内方面でその他の柑橘もよく育つという。TAUの売り場を見ても、レモンなどの柑橘類の青果をけっこうなスペースを割いて売っているし、スイーツ系でもレモンケーキ、はっさくゼリーなどがある。
いちご大福のはっさく版
なかでも、お店のスイーツ系全体で一番人気だというのが「はっさく大福」(1個130円)だ。最近、テレビなどで取り上げられたことなどもあって、よく売れているそうだ。瀬戸内の因島あたりの名物で、いくつかのお店がつくっているようだが、TAUでは「はっさく屋」のものが売っていた。
はっさく大福は、見た目はちょっとこぶりな大福。そのなかに、はっさくが一房まるごと入っている。平たく言えば、いちご大福のはっさく版だ。はっさくと大福の相性ってどうだろう!?という不安は、一口食べると裏切られた。餅と白あん、はっさくの適度な果汁感がマッチ。さわやかで、やさしい後口は、いちご大福とはまた異なるもので、思わぬ新発見だった。広島は「おいしい柑橘スイーツ県」でもあるのだ。
商品名:はっさく大福
販売:因島はっさく屋
価格:1個130円