「3つのゼロ」でネガティブイメージを払拭
その後、カロリーゼロの炭酸飲料を扱う競合製品も複数登場したが、「コカ・コーラ ゼロ」の売上は、2月に新キャンペーンを開始してから前年比2桁増と、順調な推移を続けている。その理由の1つに、同製品の特徴を表す「カロリーゼロ」「保存料ゼロ」「合成香料ゼロ」という「3つのゼロ」を打ち出している点がある。
助川さんは、「おいしいものは体に悪いものが入っているというイメージが持たれやすいです。そこで、コカ・コーラ ゼロは、コカ・コーラのおいしさを強調しながら『3つのゼロ』の特徴を打ち出すことで、ネガティブなイメージを払拭し、消費者に『気づき』を与えられました」と胸を張る。
また、コカ・コーラという確固たる製品があり、そのカロリーゼロ版として展開しているところに優位性があるという。カロリーゼロ飲料の多くは、健康を入り口に製品の特製を伝え、味については二の次になりがちだ。「まずコカ・コーラ独特の味、次に『3つのゼロ』という順番で伝えることで、相乗効果を生み出せました」と助川さんは話していた。