【書評ウォッチ】被災地を元気にした異色の料理本 「5000人のボランティアが絶賛」

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善意が生んだソウルフード

   「料理を食べて人生が変わった」というボランティアの言葉が出版社サイトにある。「まるで家族が再生されていくようだ」と、朝日読書面で長沢美津子記者。いま「橋本ママ」とよばれる女性がボランティアの善意に善意でこたえたソウルフードだ。

   『バルザックと19世紀パリの食卓』(アンカ・ミュルシュタイン著、白水社)が東京新聞に。フランスが美食の国として確立したころの文豪を中心に食を通して文学を見つめた。当時増え始めたレストランの会食、あでやかな女たちを交えた宴、つつましい食卓とそこで演じられる人間模様。

   「女は少ししか食べない。女たちは食べることに悦びを感じるというより、食べ物や食事を利用して夫や恋人を操り、屈服させようとする」と、評者のフランス文学者・小倉孝誠さん。フロベールやゾラについても触れている。

(ジャーナリスト 高橋俊一)

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