肉をしっとり、柔らかく、ジューシーに 保温調理器の特性が科学的実験で明らかに

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   料理の手間は省きつつ、質は落としたくない――。そうした主婦らの希望に沿う調理法として注目を集める保温調理の特性について、サーモス(東京・港区)は2013年3月上旬、同社のロングセラー製品の真空保温調理器「シャトルシェフ」を使って実験を行った。

   鶏むね肉を素材に(1)保温鍋(保温調理)(2)蒸し器(蒸す)(3)普通鍋(ゆでる)の3つの方法で調理実験を行った結果、保温調理による重量減少率は「ゆでる」場合の3分の1程度に抑えられた。肉に含まれる疲労回復物質の残存率も他の方法より高いことが分かったという。

時短でも美味しく調理

家事に関するアンケート調査
家事に関するアンケート調査 ロングセラーの真空保温調理器「シャトルシェフ」
ロングセラーの真空保温調理器「シャトルシェフ」

   サーモスが2013年3月に行った調査では、夫が手を抜いてほしくない、妻が手を抜きたくない家事の1位はいずれも「料理」となった。一方、妻が時短したいのも「料理」という結果が得られた。

   保温調理は短時間火にかけた後に保温して余熱の力で食材に熱を通す調理方法で、家事に関する調査結果のように、時間を省きつつも美味しい料理を提供したい妻たちの間で関心を集めている。

   真空保温調理器「シャトルシェフ」は1989年の発売開始以来、「おいしく料理が出来る」「ガス・電気代が節約出来る」との評価を得てきたが、調理科学の専門家・佐藤秀美氏の協力のもと、科学的なアプローチで保温調理特性について検証を試みた。

   その結果、前述のように保温調理の場合は肉重量の減り具合が「ゆでる」「蒸す」より小さいうえ、加熱するとパサつきがちな鶏むね肉を最もしっとりとジューシーに仕上げられることが判明したという。鶏むね肉をジューシーに調理するには肉温度を約65度に保つことが重要とされ、保温鍋で肉重量の2倍の水を沸騰させて火を止め、そこに肉を入れて保温調理すれば、他の調理法に比べて必要以上に肉の温度が上がることはないという。

   また、鶏むね肉が含有する疲労回復物質(イミタゾールジペプチド)の調理後の残存率も保温調理が最も高く、春の疲れ対策食材の鶏むね肉の調理方法として、保温調理が最も適しているという。

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