「ピロリ菌除去で胃がん死予防に大きな変化」「除菌率向上には乳酸菌併用が効果的」――ヘリコバクター講演会

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LG21乳酸菌摂取で除菌成功率約1割アップ

1次除菌時併用のグラフ LG21乳酸菌併用で除菌率が約10%以上アップ
1次除菌時併用のグラフ LG21乳酸菌併用で除菌率が約10%以上アップ

   一方、「ピロリ菌除菌治療の課題と対応策」と題する髙木氏の講演は、除菌療法への耐性率が徐々に増加する中、プロバイオティクスと組み合わせた新たな除菌法について解説した。

   プロバイオティクスとは、抗生物質(アンチバイオティクス)に対比する言葉で、人間や動物に投与した際に健康に好影響をもたらす生きた微生物(善玉菌)、あるいは生きた微生物を含む食品。一般的には乳酸菌のことを指す。

   マウスを使った実験などを通して乳酸菌によるピロリ菌の抑制作用が明らかになり、その中で注目されたのが、胃酸に強いだけでなく胃の内部で活発に活動してピロリ菌を抑える乳酸菌LG21だったという。

   ただ、「LG21乳酸菌の摂取後は胃内ピロリ菌量は減少するものの、単独では除菌は出来ない」と髙木氏は指摘し、1次除菌時のLG21乳酸菌の併用療法を提言。「1次除菌の際にLG21乳酸菌を事前・除菌治療中に投与した結果、除菌成功率が約10%高まるというデータが得られた」とし、「耐性菌増加に伴って1次除菌率の低下が問題視される中、プロバイオティクス併用は1次除菌率の向上に寄与する」と語った。

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