古代史最大のスターといえば、邪馬台国の女王・卑弥呼だ。その卑弥呼の墓という説もある奈良県桜井市の箸墓古墳がにわかに注目されている。宮内庁が研究者の要請を受け入れ、初めて立ち入り調査を認めたからだ。邪馬台国論争に一石を投じることができるのか。古代史ファンの関心があらためて高まっている。
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「歴史学の欠陥」批判し大胆な推理
『逆説の日本史1 古代黎明編 封印された[倭]の謎』
「卑弥呼は天照大神だった!」。日本史の常識を覆す大胆な推理で脚光を浴びた『週刊ポスト』連載シリーズの第1弾。小学館文庫の『逆説の日本史1 古代黎明編 封印された[倭]の謎』(著・井沢元彦、650円)は、連載開始から約20年、異論もあるものの「井沢日本史」として衰えぬ人気シリーズの1冊だ。
教科書ではわからない日本史の空白部分に迫るというのがキャッチフレーズ。「歴史学会の権威主義、史料至上主義、呪術観の無視」を三大欠陥として批判し、斬新な視点で古代史の謎を推理し解明していく。「宮内庁が天皇陵の学術調査を拒み続けるのはなぜか」「聖徳太子はなぜ『和』こそが日本人の最高の原理としてあげたのか」――興味深いテーマで読者をひきつける。卑弥呼の死をめぐる謎解きにも挑戦している。