雲南省の山村に住む2ちゃんねらー
本は日本語を学ぶ中国人学生の「日本語作文コンクール受賞作品集」としてまとめられた。寄せられた2648編からピックアップされた61人の意見。気まじめさが随所ににじむ。出版社サイトでは作家、石川好さんが「読後にはまた中国への認識を新たにされる」と薦めている。相互理解への貴重な資料になることは間違いない。
『和僑』は、中国とかかわる日本人を主役においたルポ。サブタイトルは「中国の夕闇に住む日本人」。その目にあの国はどう映ったのか。
山賊が出る雲南省の山村に住む2ちゃんねらー、上海に日系暴力団を作った組長、「日本より中国の方が自由で暮らしやすいんですよ」という声もあった。「読者を誘導しない、バランスのとれた記述がいい」と、一文字署名「佑」記者が評価している。こちらはコンパクトな、良い書評だ。
(ジャーナリスト 高橋俊一)
J-CASTニュースの新書籍サイト「BOOKウォッチ」でも記事を公開中。