【書評ウォッチ】二度も性転換する生物の不思議なサバイバル 犬にかみつかれた動物学者が分析

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滑稽で愛おしい姿に「殺伐とならず」

   尊敬に値する生き方だが、反面でリスクのない子殺しはよく起こり、動物の母性愛や種族維持をセンチメンタルに礼賛するのはややトンチンカンなことを本は教えてくれる。サバイバルの驚異と不思議。なんだか滑稽で愛おしい姿でもある。「不思議と殺伐とした気分にならない」と評者もうなずく。

   サバイバル戦略論より犬のアレコレをもっと知りたいという人には『イヌの気持ちがよ~くわかる本』(博学こだわり倶楽部編、河出書房新社)を、同紙読書面は「もう一冊」としてあげている。

   ほかには、『本当のブランド理念について語ろう』(ジム・ステンゲル著、阪急コミュニケーションズ)が朝日新聞に。バッグやカバンのことではなく、企業の理念や信頼性から50のブランドを選んだ。グーグル、ジャックダニエルなど。評者は清野由美さん。

   『なぜ、あの会社は顧客満足が高いのか』(黒岩健一郎、牧口松二編著、同友館)が日経に。従業員の意識を基準に日本の企業とサービスを分析した。

(ジャーナリスト 高橋俊一)

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