ネットの参加者志向をあやつる技術
インターネットの登場によって、メディアと人々の関係が劇的に変わったことが今さらながら大きい。読者、観客、視聴者が「自分も参加者になろう」と志向しつつある。そこを操ろうとする者も出てくる。これを考えた『のめりこませる技術』(フランク・ローズ著、フィルムアート社)が読売に。
ゲームに興じながら自尊心を高揚させ、他者との「絆」を求め、ときには特定の人物や制度に激しい攻撃を加える人たち。のめり込むのか、のめり込まされているのか。ネットの世界を冷静に見つめる視点の必要性を評者の社会学者・開沼博さんが強調している。
(ジャーナリスト 高橋俊一)
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