「安倍バブル」は本当なのか 経済ニュースのウソとホント

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賛否両論のTPPめぐる話題の書

『TPP亡国論』
『TPP亡国論』
『TPP亡国論』

   TPP(環太平洋経済連携協定)交渉に参加すべきか否か。民主党政権時代、野田佳彦前首相は参加方針を表明しながら、党内の反対でトーンダウンした。自民党政権になっても、交渉参加の取りまとめは難航しそうである。大手マスコミ各紙は賛成・推進の立場だが、学者や評論家の間でも意見が分かれる。

   集英社新書の『TPP亡国論』(著・中野剛志、798円)は、TPPを推進する側の経済産業省から京都大学へ出向していた著者が「TPPの危険さ、TPPを巡る議論の出鱈目さ、そして財界や主要マス・メディアが軒並み賛成するという異様さ」に黙っているわけにはいかなくなったとして、反対の立場から書き下ろした話題の書である。「開国か鎖国か」「自由貿易か農業保護か」といったフレーズに惑わされずに、戦略的に考えることの大切さを説く。

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