話題の3Dプリンターが、いよいよ一般ユーザーにも手が届くようになってきた。
人気を伸ばしているのは10万円台というパソコン並みの価格帯の製品だ。さらには5万円前後というお手ごろラインも。間口の広がりがぐっと加速しそうだ。
数年後には各家庭にひとつ「3Dプリンター」かも
たとえば米メイカーボットが2012年9月に発売した「Replicator(レプリケーター)2」は2199ドル(約20万円)、米3Dシステムズが2013年1月21日発売する「Cube(キューブ)」(第2世代)は、1543ドル(約14万円)だ。クラウドファンディングサイト「Kinckstarter」で12年12月から出資を募る「RoBo(ロボ)3D」に至ってはなんと520ドル(4万6000円)、1月11日現在2000万円近い資金が集まっている。
「最近は、注文の数にも違いが出てきてますね。メディアからの取材も増えています」
そう語るのは、数少ない廉価な国産品3Dプリンター「Blade(ブレード)‐1」を開発・販売しているホットプロシード(福岡市)代表取締役の湯前祐介さんだ。こちらも13万6500円と、一般ユーザーにも十分購入可能な価格となっている。
当初は教育現場での利用を主に想定していたが、実際にはホビー目的での個人の購入が最も多いという。
「元々弊社では2007年から組み立て式の3Dプリンター『CupCake CNC』を販売していたのですが、『組み立ては苦手だけど立体造形を楽しみたい』という声が多く寄せられ、完成品であるブレード‐1を発売しました。12年5月の発売当初はいわゆる『ニッチ層』のお客様が中心だったのですが……『使ってみたい』という人が増え、嬉しいです」