読みたかった古典、今年こそ 挑戦への勇気くれる読書論

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   新しい年はどんな年になるか。そんなことを考えながら、こたつに入って本を読むのは冬の楽しみのひとつだ。気の向くまま気に入った本を読むのもいいが、読書計画を立てて、古典や名作に挑戦するのはどうだろう。そのヒントになりそうな3冊を紹介する。 J-CASTニュースの新書籍サイト「BOOKウォッチ」でも特集記事を公開中

生きるための武器だった

  『強く生きるために読む古典』
『強く生きるために読む古典』

『強く生きるために読む古典』

   人は何のために古典を読むのか。教養のためか、生きるためか。集英社新書の『強く生きるために読む古典』(著・岡敦、756円)は、タイトルの通り「強く生きるため」に独学で古典を読み込んできた著者の実践記録だ。政治活動の挫折、一家離散など起伏の多い半生で、ダメになりそうなとき、助けてくれたのが本だった。

   取り上げているのは、『失われた時を求めて』(プルースト)、『悪霊』(ドストエフスキー)、『小論理学』(ヘーゲル)、『選択本願念仏集』(法然)、『異邦人』(カミュ)など9冊。自らを「できそこない」と称する著者にとって、これらの本が生き延びるための武器となり、仲間となった。単なる内容紹介ではない。重厚で難解なイメージのある古典に挑戦しようという勇気を与えてくれる異色の読書論だ。

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