実際に食べた研究者によると…
実際のところどうなのか。国立科学博物館のウェブサイトに、今回の撮影にも参加した窪寺恒己博士の体験談が載せられていた。
「窪寺グループ長の体験では、アンモニア臭く、とても食べられたものではなかったとのことです」
これによるとダイオウイカは巨大な体を浮かせるため、筋肉にアンモニアを含む細胞が分布しており、それが独特の臭みを生んでいるという。そのため、他のイカのように刺身にしたりイカリングにしたりイカ焼きにしたり、というわけにはいかないそうだ。残念。
ただし、そんなダイオウイカを「好物」にする生物もいる。体長18メートルに達するマッコウクジラだ。さしもの巨大イカもクジラ相手には分が悪く、マッコウクジラの胃からはダイオウイカの肉がしばしば発見されるという。