聞くところでは、この冬は寒くなるらしい。そして寒いときの食べ物は鍋物が一番。そこで2013年最初となる今回は、この冬に食べたい注目の「ご当地鍋」を特集してみた。
プニプニのせんべいで癒される
まずは2012年11月下旬の「第7回B-1グランプリ」で悲願の優勝を成し遂げた「八戸せんべい汁」。この頃はB-1ブームも一段落したのか、それともせんべい汁が地味なせいか、過去のグランプリ料理に比べるとメディアやコンビニなどへの露出は少なめなようだが、当欄ではそのへんあまり気にしないでおこう。
せんべい汁とは、その名の通り「せんべい」が入った汁だ。ただし、お菓子のせんべいなどとは異なる専用の「おつゆせんべい」を用いる。おつゆせんべいを買って、好みの出汁や具と一緒に煮れば、せんべい汁の出来上がりというわけだ。せんべいと(出汁)スープのセットなども売っていて、東京・飯田橋の青森県アンテナショップではこれが今、店の一番人気だそうだ。
定番のせんべい汁レシピは、ゴボウやキノコ類をたっぷり入れて、肉は鶏肉。最後にせんべいを割り入れるといったもの。筆者も最近せんべい汁セットでつくってみたが、山菜と鶏の出汁が効いたスープは滋味溢れ、そこに汁を吸ってプニプニになったせんべいをいただくと、ほっと人心地つく。身も心も暖まる気がした。