この夏、動画で話題を呼んだ個人製作の「勝手に入るゴミ箱」が、とうとう「文化庁メディア芸術祭」の優秀賞に輝いた。
ゴミ箱の下に電動式の台車を取り付けており、ゴミを放り投げるとセンサーがその軌道を察知、ゴミ箱が落下地点を予測して先回りすることで、ゴミが「勝手に」入ってくれるという未来なガジェットだ。製作者が2012年7月にニコニコ動画にその製作・動作の模様を投稿し、再生数が100万回を超えるなど大きな話題を巻き起こしていた。
「動くゴミ箱そのものがエンターテイメント」
2012年12月13日、この「勝手に入るゴミ箱」が第16回文化庁メディア芸術祭・エンターテイメント部門優秀賞に輝いたことが発表された。審査委員会では、ちゃんと動画のようにゴミが入るのか、という点も議論されたものの最終的には、
「その動作精度よりも、ゴミが入る場合もあれば入らない場合もあるのが面白いのであって、落下地点に向かって動いてくれるゴミ箱そのものがエンターテインメントである」
として受賞に至ったといい、「入れば上手と感嘆し、入らなければ再挑戦と声援を掛けたくなるような、そんな感情移入していく作品ではないだろうか」との言葉を贈っている。
製作者は1986年生まれの男性であることも明らかにされた。本業はエンジニアで、趣味としてロボットや今回のような「未来家電」を製作しているとのことだ。
J-CASTモノウォッチでも、「投げたゴミ、自動でキャッチ! 『勝手に入るゴミ箱』にネット騒然」(7月23日)の記事で紹介していた。