「これは嬉しいニュースだな。久しぶりにDTMで遊びたくなった」「ありがとうMIDI」――電子楽器メーカーのローランド創業者・梯郁太郎さんへのグラミー技術賞(Technical GRAMMY Award)授賞が報じられると、電子音楽ファンからは祝福の言葉が相次いだ。
梯さんはローランド社長(当時)として1980年代前半から、電子楽器演奏のための世界共通規格「MIDI(ミディ)」の制定と普及に尽力したことで知られ、この功績が「音楽産業の発展に貢献した」として受賞を果たした。日本人個人としての同賞受賞は初めて。
「もっと大々的に報道されるべき」
MIDI規格は、レコーディング現場からカラオケ音源に至るまで、プロアマ問わず、今なお音楽の現場でさまざまな形で利用されている。作り手のみならず聞き手も含め「お世話に」なっている人は数知れない。小室哲哉さんが2012年12月15日、Twitter(ツイッター)上で、
「素晴らしい業績です。また大変感謝します。おめでとうございます」
と祝ったほか、ゴスペラーズの酒井雄二さんも、
「MIDIなかりせば、おれは作曲なんてできなかったかもなあ」
とつぶやき、他のユーザーからも、
「実際に音楽触れてる人には納得じゃないかなと。MIDIはじめローランドから影響を受けたり派生したものに触れてない人の方が少ないはず」
「MIDI好きにはたまらんニュース」
「これはもっと大々的に報道されて然るべきニュースだろ」
と祝福の声が相次いだ。
「MIDIがお役に立て大変感慨深い」
現在82歳の梯さんは12月14日、ローランドを通じ、
「1983年『MIDI』規格の発表より30年。非常に短く感じますが、この30年で、電子楽器が世界的に広く使われるようになりました。『MIDI』がお役に立てたのだと思うと、大変感慨深いです」
とのコメントを発表している。