「就職率100%」の理由
『なぜ、国際教養大学で人材は育つのか』就職超氷河期のいま、就職率100%を誇る大学がある。東北の秋田県の山あいで2004年に開学した国際教養大学。新設の地方の大学がなぜ成功したのか、マスコミからも注目されている。祥伝社黄金文庫の『なぜ、国際教養大学で人材は育つのか』(著・中嶋嶺雄、550円)は、学長である著者がその秘密に答えた1冊だ。
就職率が高いばかりではない。就職先には日本を代表するような企業がずらりと並ぶ。しかも、採用担当者がわざわざ説明会にやってくるというから尋常ではない。背景には、「授業はすべて英語」「少人数教育の徹底」「海外留学」など意欲的な取り組みがあり、就職に必要な本当の力とは何かを教えてくれる。学長は東京外語大の元学長で、現代中国政治の専門家としても知られる。