iPhone(アイフォーン)5のバッテリーは、ソフトバンク(SB)とKDDI、どちらが持ちがいいのか。検証のためJ-CASTモノウォッチ編集部では、2012年11月14日から両キャリアの新品アイフォーンを用意し、LTE待受状態での比較実験を行ってきた。
120時間経過時点で、KDDIがやや優位に立っていたことは、11月20日配信記事(iPhone 5の電池、SBとKDDIどっちが長持ち? 編集部で実験中、現状では…)でお伝えしたとおりだ。このほどついに双方のバッテリーがゼロになり、その「勝敗」が決した。はたして――
アップルの理論値も超える結果に
結果は、グラフの通りだ。
「電池の持ち」対決を制したのは、KDDIだった。LTE待受状態での「滞空時間」は約243時間に到達(24日夜)、アップルが公開している理論値(225時間)も超える結果となった。対してソフトバンクは約188時間で力尽きた(22日昼)。
グラフからわかるとおり、KDDIは前半で得たリードをその後も安定して保って逃げ切った格好だ。
一方のソフトバンクは、150時間前後までは約10%差で食らいついていたものの、その前後から急激に失速した。ただ、この失速がなかったとしても中盤までの展開を見る限り、アップルの理論値・225時間を大幅に超えられたかは微妙だ。
電池の持ちは、同じキャリアでも個体差があり、また電波状態の変化によっても異なるが、あくまで一例として実施した。
孫社長資料にも迫るハイスコア
なお、今回の実験のきっかけとなったのは、孫正義・ソフトバンク社長の「ソフトバンクのアイフォーン5のほうが電池は長持ちする」という10月31日の発言だった。その際に示された「勝者」ソフトバンクの駆動時間は240時間強。「KDDI長持ち説」を「都市伝説」と言い切った孫社長だが、少なくとも今回の実験に限って言えば、KDDI側が、孫社長の「都市伝説」発言を否定してみせる「ハイスコア」を叩き出した形だ。
なお条件を再掲しておくと、場所は東京・千代田区のジェイ・キャスト社内。電波は両社ともにLTE圏内、アンテナは常時1~2本立つ。ほぼ新品で、GPS、Wi-Fi、Bluetoothなどの機能はオフ、緊急地震速報はオンに。バッテリー残量を確認する際以外は一切操作を行わず、待受状態のままにして2台並べて置いていた。