ギスギスしてるニャ~ 「ネコ本」読んで「ほのぼの」いかが

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   あなたは猫派か犬派か。よくあるアンケートだ。「猫はかわいい。媚びないところがいい」「犬は従順。人になついてくれる」。それぞれ理由があるが、時代の気分と関係あるのかどうか、最近「猫本」のウェーブが来ているそうだ。漫画や写真集……猫派には放っておけない3冊を紹介する。J-CASTニュースの新書籍サイト「BOOKウォッチ」(https://books.j-cast.com/)でも特集記事を公開中。

元ボクサーと2匹の猫の実録漫画

『猫なんかよんでもこない。』
『猫なんかよんでもこない。』
『猫なんかよんでもこない。』

   漫画雑誌に連載された人気漫画『クロ號』の著者による最新作。実業之日本社からの漫画単行本『猫なんかよんでもこない』(著・杉作、945円)は、『クロ號』のモデルとなった2匹の猫と著者自身である元プロボクサーの物語である。目の負傷でボクシングを断念、一念発起して漫画家を目指す男が、無愛想な猫と一緒に暮らすうちに次第に打ち解けてかけがえのない絆で結ばれていく。

   この本の編集者は最初、猫を主人公にした漫画を書いてもらうつもりだったが、著者の波乱万丈の半生を聞いて考えが変わった。著者自身を主人公にした方が面白いと判断して方向転換、実際の生活に基づいたエッセー漫画を提案したという。ほのぼのとした温かみのあるタッチだが、病気や避妊など「命」と暮らす厳しさにも触れた実録漫画だ。

世界的動物写真家のネコ写真決定版

『ちょっとネコぼけ』
『ちょっとネコぼけ』
『ちょっとネコぼけ』

   小学館からの写真集『ちょっとネコぼけ』(岩合光昭、1470円)は世界的な動物写真家として知られる岩合光昭氏による猫の写真集である。岩合氏は北極海から南極大陸まで世界各地を訪れ様々な動物を撮り続けているが、ライフワークとして取り組んでいるのが猫である。今回の写真は40年以上前の未公開作品から新作の撮り下ろしまで約4万枚の中から選び抜かれた100余点が収録されている。猫写真ブームの火付け役となった作品で2005年の刊行以来、いまなおロングセラーを続けている。

   「ネコが幸せになればヒトが幸せになり、地球が幸せになる」をテーマに路地や民家、田んぼなど、そこに暮らす人々との関わりの中で自由に生きる猫の姿を捉え、見る人の心を和ませる。

ヒトとネコが都会で共存する方法

『ネコと暮らせば―下町獣医の育猫手帳』
『ネコと暮らせば―下町獣医の育猫手帳』
『ネコと暮らせば―下町獣医の育猫手帳』

   猫はどのように飼うべきか。本来外で暮らす動物なので室内で飼うとストレスがたまってかわいそうという意見。いや、外に出ると他人に迷惑をかけたり、病気感染や事故にあったりする危険があるという意見。集英社新書の『ネコと暮らせば―下町獣医の育猫手帳』(著・野澤延行、735円)は、前者の考えに理解を示しながらも、現代日本の都市空間や住宅事情のなかで、猫と人がどのように付き合っていけば共に快適に生きることができるのか、育て方や遊び方を含めて提示したものだ。

   著者は東京の下町、西日暮里で動物クリニックを開業しており、近くの谷中界隈の野良猫問題にも取り組んできた。そうした体験に基づく内容で、獣医師の立場から猫の健康や病気の問題も取り上げている。

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