【書評ウォッチ】戦前そっくりな政治の図式 既成政党VS「維新」の教訓は

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国民の幸福度をどうはかる?

   ほかでは、政治が本来めざすはずの「国民の幸福」を、さてどうはかるか。ブータン国王来日から、物質的豊かさのGNP(国民総生産)に代わって、満足度を心理面にまで広げたGDH(国民総幸福)の考え方がフレッシュだった。

   その国をイメージにとらわれずに見つめた『ブータン「幸福な国」の不都合な真実』(根本かおる著、河出書房新社)を毎日新聞が。「決して反ブータン本ではない」と評者の中村達也さん。指摘されるのは難民問題。人口60数万人の国が10万人を超す難民を生み出している。国連高等弁務官事務所の現地事務所長だった著者の見聞は傾聴に値する。国民を幸福にさせることとは、今さらながら簡単ではなく、複雑な事業だ。

   『幸福度をはかる経済学』(ブルーノ・S・フライ著、NTT出版)が日経に。生活の満足度の測定方法や政策問題を論じるが、こちらは専門書の域を出ない。

(ジャーナリスト 高橋俊一)

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