小室哲哉さんが率いるバンド・TM NETWORKが1988年発表したアルバム「CAROL ~A DAY IN A GIRL’S LIFE 1991~」が、iTunes Storeの国内チャートで「異例の」高順位を記録している。2012年11月7日の配信開始以来、9日午後の時点でJ-POPチャート14位、総合チャートでも20位につける。
7日始まったソニー系レーベルのiTunes配信に関しては、小室さんのTwitter(ツイッター)での発言が後押ししたと感じているファンが少なくない。今回のランクインはその影響と見られる。
小室さん「関わってくれた全ての人とハグしたい」
同作はTM NETWORKの6枚目のアルバムで、グループが「GET WILD」の大ヒットでブレイクしてからおよそ1年半後という、いわば「脂の乗り切った」時期の作品だ。ファンタジー世界を舞台としたコンセプトアルバムで、オリコンでは最高1位を獲得、小説・アニメ化などのメディアミックス展開も行われた。ジャケットなどをのちに「エヴァ」で有名になるGAINAXが手がけ、収録曲には映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」のエンディングテーマ「BEYOND THE TIME」などがある。
小室さんは6日、ソニー系レーベルのiTunes配信開始を予告するツイートの中で、TM NETWORKの代表作としてこのアルバムに触れており、これがチャート急上昇につながった可能性が高い。
ランクインに小室さんはツイッターで、「関わってくれた全ての人とハグしたいきぶんだよ」「J-POPで、ベストとカバー除いたら、CAROL 5位じゃない?」と喜びの声を上げた。ファンからも、
「このスケールの邦楽アルバムにはまだ出会っていません」
「いま聴いても最近の音楽より新しく感じるわ」
「通勤中に聴くと十数年前に戻った気分です」
と感激のつぶやきが相次いだ。
ランキング全体でもソニー勢が独占
TM NETWORK以外のソニー勢も軒並み好調だ。楽曲別チャートではmiwaさんの「ヒカリへ」が首位を獲得したのを筆頭に8位までを独占、アルバムチャートでもJUJUさん、西野カナさん、尾崎豊さん、いきものがかりなど、日本ソニー勢が上位10作中5作を占めた(いずれも9日午後時点)。