不透明な時代を生き抜く
『食いっぱぐれない「働き方」のテクニック』エンターブレインからの『食いっぱぐれない「働き方」のテクニック』(著・金子哲雄、1260円)の著者、金子さんのプロポーズの言葉は「年収300万円でも600万円の生活を保証します」だった。得意の値切りや節約で、300万円あれば食いっぱぐれることはないと踏んでいたのだろう。肺カルチノイドという珍しい病気だったが、家族と事務所以外には知らせず、亡くなった時は葬儀、通夜の料理、墓まですべて手配済み。先行き不透明な時代に見事なまでの人生の納め方だった。
本書は死の半年ほど前に出版された。働き方とは即ち生き方のこと。サラリーマンからコンサルタントを経て流通ジャーナリストとして活躍した金子さんが、現代のビジネスマンにおくる今という時代を生き抜くためのサバイバル・テクニック。