致死量ウイルス摂取でもマウス生存
中でも最も効果が大きかったのが、チーズなどの発酵に使われる「ラクトコッカス・ラクティスJCM5805株」。藤原さんたちは「プラズマサイトイド樹状細胞に効く乳酸菌」ということで、これを「プラズマ乳酸菌」と名付けた。響きが「強そう」というのも、命名の一理由だったという。
その後、藤原さんらは実験を重ね、マウス・人間の双方でpDCが活性化することを確認してきた。
11月に学会発表する最新研究では、プラズマ乳酸菌を与えたマウスと与えなかったマウスとで、致死量のインフルエンザウイルスを接種した場合の生存率を比較した。通常のマウスが全滅したのに対し、プラズマ乳酸菌を1日当たりヨーグルト約1個分(ヒト換算)食べさせ続けたマウスは、13匹中9匹が生き残った。「ここまで生存率が上昇するとは」と藤原さんも驚くほどの「ドラスティックな効果」だった。