「『私と仕事、どっちが大事なの?』――選ばれたのは、綾鷹でした」
こんなジョークが、2012年に入ってネット上で流行している。言うまでもなくコカ・コーラの緑茶飲料「綾鷹」のCM中のフレーズに引っ掛けたものだ。特にTwitter(ツイッター)上ではもはや定番ネタで、ほかにも、
「『鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰?』 選ばれたのは、綾鷹でした」
といった投稿など、綾鷹はいまやネット上の人気「ミーム」となっている。
39か月連続でセールス伸張率2桁以上
それだけなら単なる笑い話だが、実はこの「綾鷹現象」、ネットだけのものではない。
2012年10月16日の発表によると、綾鷹の緑茶市場におけるシェアは2010年1月以降32か月連続で増加、セールス伸張率も2009年5月以降39か月連続で2桁以上の伸びを記録している。緑茶飲料全体の生産量がここ4年連続で低下し(全国清涼飲料工業会調べ)、同市場が停滞気味であることを考えれば、コカ・コーラ社が胸を張る通り「絶好調」と評していい。
しかし、この躍進劇はどこから来ているのか。