北京のかるた大会には多数の日本語学習者が参加
中国チームの監督役を務めたのは、現在北京在住のストーン睦美さんだ。競技かるたA級全国大会で優勝経験もある実力者だ。米国人の夫との結婚後は海外暮らしが長く、これまでにイギリスやタイなどで現地の人や在留邦人らに「競技かるた」を広める活動を続けてきた。北京で設立した会には、現在約20~30人が練習会に参加。毎年大会を開催し、第5回を迎えた2012年5月には87人が参加。その過半数が、日本語を学習する中国人だったという。
ストーンさんは、かるたの魅力について、「競技かるたは、短歌、それも古文で詠まれたものを使う、超・日本的な競技といえます。そんな競技かるたの『頭脳スポーツ』としての面白さだけでなく、日本語の古文がもつ音韻の美しさに魅せられる中国の人も少なくありません」と指摘した上で、
「中国の反日デモの参加者は一部の人で、個人レベルでは親日派の中国人はたくさんいると日本人に知ってほしい」
と話した。
また、「一人でも多くの海外の人にかるたの、そして日本の魅力を知って欲しい」と、今後の普及活動にも意欲を見せていた。