住宅の新築件数が減少するなか、高まっているのが「リフォーム」へのニーズだ。矢野経済研究所の推計によれば、2011年の住宅リフォーム市場の市場規模は約6.1兆円(前年比0.2兆円増)。特に都心では、便利な場所に建つ中古マンションを購入し、全面リフォームして住む、という人も少なくないという。
そんななかで利用者を増やしているのが、リフォーム会社を比較・選択できるリフォーム会社マッチングサイトだ。国土交通省も4サイトを補助対象とし、市場拡大を後押しする。消費者の心をつかむポイントは、いったいどこにあるのか。
「どこに頼むか」が一番の悩み
マッチングサイト「リフォームコンタクト」(http://reform-contact.com/)を運営するLIXILの石川貴浩さんによれば、リフォームを検討する人が真っ先にぶつかる難問が「どこに頼めばいいかわからない」ことだという。
「リフォームにはいわゆる『定価』がないこともあって、いかに信頼できるリフォーム会社選びをするかがポイントとなります。また見積もりをしてもらうためにも、自宅を始めとする個人情報をさらさなければいけないので、心理的な障壁も大きい」
数年前には、いわゆる「悪徳リフォーム」も社会問題化した。こうした警戒意識もあって、潜在的な需要が高い一方で消費者のガードは固いのも現状だ。
こうした中マッチングサイトでは、匿名での相見積もり依頼機能や口コミ評価などを設けることで、消費者の心理的ハードルを下げ、気軽にリフォームを検討することを可能にしている。もちろん、やりとりを通じて相手を信頼できると判断すれば、そのまま実際に依頼することもできる。