日本最大のゲームイベント「東京ゲームショウ2012」が2012年9月20~23日、開催された。業界の勢いを反映するように、過去最高265タイトル(前年98タイトル)のスマートフォンゲームが出展された。
その一角を占めるのが、韓国系メーカーのWeMade Entertainmentとその日本法人であるWeMade Onlineだ。これまで主にPC用のオンラインゲームを中心にリリースしてきたが、今回同社初となるスマホ専用ゲーム6タイトルを擁して、TGSに初参加した。その狙い、そして加熱するモバイルゲーム市場に対する戦略とは。WeMade Onlineの崔鍾玖・代表取締役社長に話を聞いた。
タッチパネルならではの操作楽しめるゲームを
――今回出展した6タイトルの特徴は。
崔 コンセプトは「手のひらの上のおとぎの国」。育成ゲーム、シミュレーションゲームを中心に、ほのぼのとした世界観のものが多い。一方で新たな要素も盛り込み、従来のゲームをより進化させた内容となっています。
――現在日本のモバイルゲーム業界では、カードゲーム系のタイトルが主流だが。
崔 今回のラインアップには、カードゲームは一切ありません。こうしたゲームは、実際にはひたすらクリックを続けるようなものがほとんどですが、我が社ではキーボードやジョイスティックとも違う、タッチパネルならではの操作性を楽しめるゲームを目指したい。
――具体的には。
崔 たとえばアクションMMORPG「ARK SPHERE」。画面をスワイプすることで敵に剣で攻撃する、あるいは指先をぐるりと回すことでスキルが発動するなど、タッチだけでさまざまなアクションを行うことができます。1度遊んでみれば、その面白さがわかると思いますよ。
LINEはWeMadeに適したプラットフォーム
――今回のTGS出展の狙いは。
崔 皆さんに「WeMade」を知ってもらいたい。またユーザーに我々が作っているものを実際に触れてもらうには、TGSはこれ以上ない場所です。スマホだけでこれだけ遊べる、こういう楽しさがあるということを知ってほしい。
――19日には、LINE上でのゲーム配信も発表した。
崔 LINEは純スマホ、しかもユーザー同士のつながりが強いという特徴があります。その点、スマホ専用のソーシャルゲームを手がけるWeMadeには適したプラットフォームと考えています。
――今後の展望は。
崔 今年中に20タイトルのリリースを目指します。オンラインゲーム事業と両立させながら、日本のモバイルゲーム業界でも、WeMadeの名を上げていきたい。