【北京発】反日デモ余波と大気汚染 日本人学校の運動会を直撃

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デモ期間「近年にないほど大気汚染少なく」快晴

デモが最大となった9月18日は晴天で空気も澄んだ「デモ日和」だった。封鎖された亮馬橋路。
デモが最大となった9月18日は晴天で空気も澄んだ「デモ日和」だった。封鎖された亮馬橋路。

   さらに天候も追い討ちをかけている。反日デモの行われていた期間、北京の大気は近年にはないほど汚染が少なく、気持ちのよい快晴で、まさに絶好の「デモ日和」が続いた。封鎖された日本大使館前の道路は歩行者天国状態で、週末に親子連れでデモに参加する人もいた、というのもうなずける。大気汚染がひどかったり、暴風雨だったりしたら、デモに行く気にならなかった人も多いだろう。天気もデモに味方したのか?

   それが、日本人学校が再開した20日から、大気中の汚染粒子がどんどん増え、空気が白く不透明になってきた。ここのところの、汚染粒子が蓄積してスモッグが濃くなりあるレベルに達すると雨が降り、いったん少し汚染度が回復(雨で流される)、また徐々に蓄積されて雨……というパターンが続いていた。スモッグが濃くなった20日、翌日の雨が心配され、日本人学校では「宿題はてるてる坊主を作ること」というクラスもあったそうだ。涙を誘われます。

   てるてる坊主が効いたのか、運動会当日、雨にはならなかったものの、大気はさらに不透明に。Beijing Airの汚染指数は276でVery Unhealthyである。「汚染粒子が紫外線をさえぎってくれるから、日焼けしなくて、運動会日和ですね」と、皮肉の一つも言いたくなることだろう。

【プロフィル】

小林真理子(こばやし まりこ)
北京在住3年のフリーランスライター&翻訳業。
趣味は旅行と武道。

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