【北京発】当局「鶴の一声」で反日デモ雲散霧消 それでも怖い「日本人の子供の臓器は高く売れる」の噂

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妻と子供たちは半ば軟禁状態

看板に富士山をデザインしたこの和食レストランには、「釣魚島(尖閣諸島)は中国のもの」という中国語横断幕が掲げられていた(画面左)。
看板に富士山をデザインしたこの和食レストランには、「釣魚島(尖閣諸島)は中国のもの」という中国語横断幕が掲げられていた(画面左)。

   実は中国では「日本人の子供は予防接種を完璧にやっているので闇市場で臓器が高く売れる」という怖い噂がある。臓器を売られてしまわなくても、髪を剃られ中国風の服を着せられ列車で地方に連れていかれてしまったら、一生見つけることができないともいう。なので、小学生が帰宅後、1人で公寓外のお友達の家に遊びにいくなどは、もってのほかだ。友達と遊ぶには親の送迎が必須となる。しかし、親としても毎日子供の送迎をするのはたいへんだ。しかし、日本人が多い公寓に住めば、子供同士で自由に行き来できる。親も楽だし、子供も日本ほどではないが自由を満喫できる。

   ところが最近、日本大使館がこの公寓の近くに移転してきた。公寓は、亮馬橋路を挟んで日本大使館の斜め前に位置している。亮馬橋路は18日まで車の通行が禁止され、歩行者天国状態。デモ隊は、大使館の前だけでなく、公寓の正門前も国旗を掲げて通過する。公寓正門前は公安が警備。駐在員家庭には、会社から「家族は外出しないように」と勧告が出されていたそうで、夫は裏出口から出勤するが、妻と子供たちは半ば軟禁状態。買い物も自粛、敷地内に響くデモ隊の罵声を聞きながら、息を潜めるように生活していたという。

   中国人の知人は、「あの公寓は日本人が多いと中国人はみな知っているから、近づかないほうがよい」と警告してくれた。住人からは「私たちは人質みたいなもの……」と半ばあきらめの声も聞こえてきた。近くにある別の日本人公寓の住民も、「9月18日は子供の声が敷地外に届かないように気をつけていた」という。

【プロフィル】
小林真理子(こばやし まりこ)
北京在住3年のフリーランスライター&翻訳業。
趣味は旅行と武道。

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