三井ホームは2012年9月10日、柏の葉キャンパスエリア(千葉県)で建設中だった実証実験住宅「次世代スマート2×4 "MIDEAS(ミディアス)"」の完成を発表した。
未来都市モデルの一環
三井不動産グループでは現在同エリアで、エネルギー最適化制御、自然と共生する都市緑化、地産池消の都市農業など、ハード・ソフトの両面から未来の都市モデルを構築する「スマートシティプロジェクト」を推進している。その中での三井ホームによる実証実験住宅がこの「ミディアス」だ。
ミディアスは木造2×4(ツーバイフォー)住宅で、国内最高水準の断熱・気密性を実現、電気使用量を約50%削減している。ほか、ビルなどの高層建築で用いられるダブルスキン(2層壁)を取り入れることで、太陽熱を集熱・蓄熱し、冬の暖房エネルギーを削減する効果や、室温の安定化などエネルギー利用の最適化を検証している。
さらにエネルギーの自給自足も行えるよう、大容量の屋根一体型太陽光発電システムの設置や、住宅業界初となるケーブルを必要としないEV(電気自動車)ワイヤレス充電設備の設置など、次世代のエネルギー需要にも対応している。
また、室内の温湿度や照度、気象情報などを自動で取得し、窓や家電製品などをコントロールする「MIDEAS HEMS(ミディアスヘムス)」の導入や、災害時の被害状況などをすばやく把握できるモニタリングセンシング技術など、創・蓄エネ技術にとどまらず、最新の技術とアイデアを結集した住まいとなっている。
ミディアスの公開期間は11月9日まで(予約制)。同12日からは基礎実験が始まり、2013年10月1日からは入居実験が始まる予定となっている。