「デモで社会は変わるのか」 疑問に答えるガチンコ勝負の新書

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   『〈民主〉と〈愛国〉』『1968』などの重厚な大著で知られる社会学者小熊英二さん。

   小熊さんは、福島第一原発事故に端を発した脱原発デモや抗議行動に積極的に参加し、官邸前のデモでは、主催者と共に野田首相と2012年8月22日に対面している。

   小熊さんはデモの現場で、新聞記者らからしばしば「デモをやって何か変わるんですか」「投票をしたほうがいいんじゃないですか」「政党を組織しないと力にならないのでは」「自己満足では」とも言われたという。

社会運動の可能性問い直す

『社会を変えるには』
『社会を変えるには』

   そんな小熊さんが、そのような疑問に答え、社会運動とは何なのか、その可能性を問い直した新刊が、『社会を変えるには』(講談社現代新書)だ。

   内容は、歴史的、思想的、社会構造的に、いまの社会運動の特長をとらえるスケールの大きな作り。戦後日本現代史、古代ギリシャの民主主義、現代のリスク社会論、社会運動のコンパクトな解説など、多岐に及ぶ。

   500ページを超え、新書としては破格の厚さも話題だが、意外にも「ですます」の語り口調で読みやすい。発売即大増刷がかかり、ガチな新書として、この夏から秋にかけて話題の1冊だ。

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