スマートフォンアプリ「おさわり探偵 なめこ栽培キット」(ビーワークス)に始まり、今や老若男女を問わず人気の「なめこ」。そんななめこが、ついに本になった。
2012年7月30日にエンターブレインから発売された『世界のなめこ図鑑』(998円)は全128ページあますところなく「なめこ」で埋め尽くされた一冊だ。実際、表紙・裏表紙裏の白紙部分を除けば、カバー裏や奥付などすべてのページになめこが顔を見せている。
「なめこ愛」試される抜き打ちテストも
「なめこ栽培キット」に登場する30種類のなめこについて、その生態解説のほか、書き下ろしイラストで個性豊かななめこたちの日常生活を描く。
普段「んふんふ」としか鳴かないなめこたちの言葉も日本語に「翻訳」されていて、その知られざる心の機微を知ることができるのが楽しい。たとえば見た目は怖いが涙もろいという設定の「オニなめこ」が、『泣いた赤鬼』を読んで友情に泣き、『桃太郎』を読んで退治される恐怖に泣く姿あたりは、笑ってしまうとともに思わず癒されてしまう。
巻末には読者の「なめこ愛」を問う「抜き打ちテスト」として、
「誇りを失った"傘ナシなめこ"は最終的に何に変化するか」
「黄金なめこの夢は何か答えよ」
といったクイズや、記憶力を試されるイラスト問題などが掲載されている。80点以上獲得すれば、「なめこ博士」だ。また初版本には、本著書き下ろしイラストを元にした「ふたりでコシカケ ラバーストラップ」も付いてくる。