8月の暑いさなかに、東京・銀座にある沖縄県の物産ショップ「銀座わしたショップ」を訪れると、入り口の近くに飲み物のコーナーがあり、つい手を伸ばしたくなった。
多地域では目にしない飲料
沖縄には独特の食文化があるが、飲み物でも、他の地域では目にしないペットボトル飲料がスーパーの棚に並んでいたりする。主にポッカ、バヤリースといった全国的におなじみの飲料メーカーのものだが、沖縄ではそれが沖縄ポッカ、沖縄バヤリースなどの別会社になっていて、地域色のある商品を出している。
わしたショップには、そんな沖縄系ドリンクも豊富に置いてある。たとえばいかにも南国らしいシークワーサー(沖縄のみかん)やマンゴー、パッションフルーツなど果実系のジュース。そして、冷茶類にも沖縄ならではのものがある。冷蔵棚や自販機もあり、一本から気軽に買える。銀座をブラブラして、ちょっと喉が渇いたなんてときにもおすすめだ。
お茶類の代表格はさんぴん茶で、沖縄茶のなかではもっとも有名だろう。平たく言えばジャスミン茶なのだが、いわゆるジャスミン茶として売られているものほどには、ジャスミンの香りがきつくない。冷たいさんぴん茶は、ちょっと清涼なフレーバーのある日本茶の感覚で、ごくごくと飲める。
なかでは、ポッカの「元祖さんぴん茶」(500ミリリットル、147円)が定番とされていて、メーカーも公式サイトで「さんぴん茶といえばポッカ」と主張しているほどである。
ティーバッグタイプも販売
「うっちん茶」(ポッカ、500ミリリットル、157円)も沖縄でよく目にする。黄色い色をしたウコンのお茶で、粉っぽい漢方薬のような独特の味がし、はじめは抵抗を感じるが、後口はわりとさっぱりしている。そのうち慣れてきて、ときどき飲みたくなる不思議なお茶だ。「乾杯のときに」「お付き合いの翌日に」などとうたっていて、肝臓などによさそうなイメージもある。
南国フルーツのグァバの葉でいれるグァバ茶には、独特の香味がある。沖縄バヤリースの「沖縄グァバ茶」(500ミリリットル、157円)は沖縄産グァバの葉のみを使用しているそうだ。
なお、さんぴん茶、うっちん茶などは家庭用のティーバッグタイプも売っているほか、わしたショップのオンラインショップなどで購入可能なものがある。
近頃、日本の夏の暑さは尋常ではないが、昔から暑い沖縄で飲まれているものには、喉の渇きをいやし、暑さをしのぐ知恵がもしかしたら含まれているのかもしれない。沖縄のお茶には、そんなことを思わせるさわやかさがある。
商品名:元祖さんぴん茶、うっちん茶、沖縄グァバ茶
製造:ポッカ
サイズ: 各500ミリリットル
価格:各157円