レモン電池、あさがおの観察、昆虫採集――待ちに待った夏休みにつきものだった「自由研究」。「面倒くさい」と思いつつ、始めてみると案外夢中になった記憶を持つ人も少なくないはずだ。最近では、なにも子どもたちばかりのものではないと「自由研究」を楽しむ大人たちも増えているようだ。
金環日食からはじまった天体ブーム
2012年7月に「自由研究作戦本部」を立ち上げた、科学雑貨を取り扱う「THE STUDY ROOM」(ザ・スタディールーム)下北沢店によると、学生や若い人のあいだで、顕微鏡や望遠鏡になる「スコープ830」(1575円)が人気を集めている。
ボールペンを一回り大きくしたようなサイズながら、プレパラートなしに立体でも30倍まで拡大できるため、店頭では手のひら等をみて楽しむ人が多いそうだ。さらに8倍の望遠鏡としても使え、月のクレーターや色の違い程度なら視認できる。5月21日の金環日食に端を発する天体ブームのなかで、入門用として手に取る人もいるようだ。
「大人の科学マガジン」、一番人気は…?
天体グッズの中で根強い人気をほこるのが、学研の「大人の科学マガジン プラネタリウム Vol9.」(2200円)。東急ハンズの「大人の科学マガジン」ランキング(7月1日から12日までの期間)では、3位につけている。20代~50代の男性のあいだでとくに「休日の楽しみ」としても人気が高い「大人の科学マガジン」だが、プラネタリウムは女性人気も高い。
そんななか、首位を獲得したのがVol.33の「ロボット掃除機」だ。近年話題の円形「ロボット掃除機」を簡単に自作できるとあって、興味を持つ人が多い。
また、インテリアとしてもつかえる「立体パズル 人体解剖モデル」も好調な売れ行きだ。眼球や頭部、内臓などを遊びながら学べる。
夏休みなのに暑くてどこにも出かける気がしない―そんな人は、家で「自由研究」にいそしめば、童心に返って楽しめそうだ。