日本航空(JAL)は2012年7月25日から、飛行機から上空の大気を観測するプロジェクト「コントレイル」(CONTRAIL、Comprehensive Observation Network for Trace gases by Airliner)のロゴ入りの特別塗装機を就航させる。
コントレイルでは、1993年から旅客機の定期便による大気観測を行っており、2011年10月までに延べ約6000フライトで、世界55空港での1万1500件以上のデータを取得している。上空の二酸化炭素(CO2)の濃度については、コントレイルが世界で一番長い期間観測を続けているという。現在はJALのボーイング777-200ER型機4機に観測機器を搭載している。
国立環境研究所地球環境研究センターの町田敏暢大気・海洋モニタリング推進室長は
「民間機に観測機材を積んで継続的に観測することで、世界中のCO2観測データが飛躍的に増えた」
と話しており、観測データを気候変動の仕組みの解明に役立てたい考えだ。
特別塗装機は、羽田空港とパリ、サンフランシスコ、香港を結ぶ路線を中心にお目見えする。