値段のポイントは「染と縫製」、日本製が好まれる
百貨店には3万円前後からの浴衣が並ぶが、街では数千円で売られているものもある。何が違うのか。素材とデザインはもちろん、「『染めと縫製』もポイント」だそうだ。たとえば、伝統技法の「注染」(ちゅうせん)で染められた綿素材は、プリントと異なり、裏返しても模様がかすれない。また、きちんと縫製された裾は、表に縫い目が見えないように仕上がっている。
縫製について、とりわけ今年は「日本製」にこだわる人が多いそうだ。浴衣メーカー側も、商品タグに「日本製」を目立つ形で表示するところが増えた。2011年の東日本大震災からの復興へ関心が高まる中、「日本製のものを買って、少しでも国内産業に良い影響を、と考える人が増えているのかもしれませんね」とのことだった。