梅雨が明け、太陽光がじりじりと肌を焼く季節になった。雨傘から日傘にもちかえて、街を出歩く人も多い。日傘といえば光を避けるだけのものと思われがちだが、実は近年、新たな機能が加わったことをご存知だろうか。
光だけでなく熱も遮る
池袋西武の売り場担当者によると、2012年は体感温度を1~2度下げるという日傘が注目された。1級遮光生地と断熱素材を利用し、光だけでなく熱も遮ることで、いっそうの涼しさを実現したものだ。ネットで遮熱傘を販売する「リーベン」がおこなった遮熱性試験によると、遮光・遮熱傘には通常の傘とくらべ15分後の温度に8度以上の差があったという。
日傘を使う人は、機能だけでなく見た目にも気をつかう。広げるとかなりの面積になる日傘は、全身のファッションを考える際、重要な位置を占めるからだ。
例年、一番人気の色は「黒」だった。光を反射させず、UVカット機能が高いとされていたからだ。しかし、「今年は前年に比べ、カラフルでデザイン性の高い傘が人気を集めた」と各百貨店の担当者は口を揃える。素材面での改善がなされ、UVカット機能の高い1級遮光の性能を保ちながら、オシャレな傘を作れるようになったためだという。
なお、1級遮光とは日本洋傘振興協議会の定める遮光率99.9%以上の製品のこと。1級遮光や遮熱の性能は商品ラベルやタグなどに表記されていることが多いので、見分けるときの参考になる。