由緒正しき「稲庭うどん」は七代目

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   夏の暑い時期となると、料理をつくる気も起きず、食事はそうめん冷や麦のヘビーローテーション――なんてことを続けていると、次第にそうめんが針のように味気なく思えてくる。そんなときには、夏の麺として秋田の稲庭うどんをチョイスするのもよいかもしれない。この麺はそうめんとうどんの中間の太さであり、かつ適度な歯ごたえがあるのが、一般的な特徴とされている。

粉を練るところから完全手作業

たった3分ゆでればできあがり
たった3分ゆでればできあがり

   うどんといえば近年は讃岐うどんの勢い目覚ましいが、この稲庭うどんも歴史と由緒ある存在。寛文5年(1665年)には文献で存在が確認できるという。そんな稲庭うどんのなかで、定番中の定番とされるのが「佐藤養助」のうどんだ。宗家稲庭家に伝わる稲庭うどんを二代目佐藤養助が伝授されて、開業したのが1860年。以来、一子相伝で伝わり、現在は七代目だそうだ(現在は家人以外の職人にも秘伝を伝えているという)。パッケージなどには「七代佐藤養助」とうたわれている。粉を練るところから、麺の延べ、選別まで「完全手作業」でつくられるという。

   オーソドックスな麺長27センチの「稲庭干饂飩」は、百貨店やスーパーなどでもたまに見かけることがある。今回は東京・有楽町にある秋田県の物産ショップ「秋田ふるさと館」で購入(180グラム・578円)した。

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