今年もうんざりするような暑い季節の到来だ。熱中症にも夏バテにも負けず、節電の夏を乗り切りたい。こまめな水分補給や睡眠はもちろんだが、ほかに手頃な対策はないものか。J-CASTニュースの新書籍サイト「BOOKウォッチ」(https://books.j-cast.com/)でも特集記事を公開中。
冷やして飲んでも体のためになる甘酒
『夏でもおいしい麹甘酒で健康になる』飲みごろの熱さを味の一夜酒 鷹羽狩行
一夜酒とは甘酒の別名だ。米の粥に麹を混ぜて発酵させて作る。一夜で甘酒になることからこの呼び名がある。現在では体を温める冬の飲み物のように思われているが、甘酒は夏の季語で、昔から熱いのをふうふうしながら飲む暑気払いの飲み物として愛用されてきた。ところが、最近は冷やして飲む夏の飲料として人気を呼んでいるようだ。
小学館発行の『夏でもおいしい麹甘酒で健康になる』(著・山下くに子、監・小泉武夫、1260円)によれば、甘酒は夏でもおいしく、麹の持つアミノ酸、ビタミンB群、コエンザイム、酵母などの働きで、生活習慣病予防、アンチエイジングなどさまざまな効果がある。甘酒の効用と作り方、おいしいレシピまで紹介してくれる1冊だ。
クーラーに慣れた体、整え直す
『暑さに負けないクールダウン健康法』この夏も昨夏に続く節電対策で、クーラーを掛けっ放しというわけにはいかない。熱中症や夏バテを防ぐにはどうしたらいいか。とりわけ、年配者にはそうした悩みや不安が少なくないが、アスコムからの『暑さに負けないクールダウン健康法』(著・五味常明、1260円)は、「心配ご無用です」と説く。
むしろ、クーラーに慣れた体を整え直すいいチャンスだという。そのためには「正しい汗」をかくこと。正しい汗は新陳代謝やダイエット、アンチエイジングにも効果があるのに、現代人はそのことを忘れてしまっている。そこで、正しい汗とは何か、に始まり、正しい汗がかけるようになる簡単なトレーニング法も併せて伝授しようというわけだ。目次には「飲んではいけないギンギンに冷えたビール」なんていう項目もある。
夏バテ防止や風邪対策
『知恵も働く健康生活 誰でも出来る心と体の調整法』健康法とは何か。文芸社の『知恵も働く健康生活 誰でも出来る心と体の調整法』(新家義秋、1470円)によれば、病気を治したり、治してもらったりすることではない。健康になる条件をいろいろな方面(栄養、運動、意識の使い方など)から、総合的に実践し、それによって、自然に健康と身体能力のレベルがあがるのを目指すことだという。
少し難しいが、幼いころ体が弱く一時は死の宣告を受けたという著者による心と体のバランスをとる心身調整法で、身につければ、一生の宝になる。夏バテ防止や風邪対策など基本的な健康管理についてもわかりやすく解説している。「月のテンポ116」という見慣れない項目があるが、月の引力と心臓の鼓動との関係を示すものだそうだ。