廃墟はコスプレイヤーが求めるロケ―ションのひとつでもある。廃墟の権化と思ったのはロケ―ションは足尾銅山(栃木県)。鉱毒公害を生んだ周囲の山並みは、10年前までは完全な禿山で、ゴビ砂漠にある山のような茶色の山だ。緑はほとんど見られなかった。しかし植林の努力が実ったのか、植えた緑の木々が育ち始めて、禿山が薄い緑の山になりつつある。
ここでコスプレできれば…
足尾鉱山の廃墟は、煙突のある工場に尽きる。ここは入れないが、外から見ても鉄筋からトタンまで赤茶けている。今にも崩れそうな工場は、コスプレイヤーから見れば生唾ものだろう。ここでコスプレが出来ればかなりの人数が集まりそうだ。
そして足尾銅山以上にコスプレイヤーの注目を浴びているのは軍艦島。ここは長崎港から南西の海上約17.5キロメートルにある。高速艇で20分ほどクルージングをすると、上陸することが出来る。南西に約2.5キロメートル。
軍艦島に注目
かつては炭鉱施設や7階、8階建ての住宅のほか、小中学校・店舗・病院・寺院・映画館「昭和館」・理髪店・美容院・パチンコ屋・雀荘・社交場・スナックなど都市機能を有していた。炭鉱労働者の家族が、学校から食品店、役所や病院などを利用し、生活していた。当時の繁栄ぶりを彷彿とさせるが、今ではすべて廃墟化している。確かに日本一の廃墟に違いない。(株)音羽出版 『コスBON』Fantasyではこの冬からここでのイベントを開始する。(次回に続く)
肥留間正明
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