小説を読むように税金の知識を
『税金のキモが2時間でわかる本』
消費税だけでなく税金のことを一通り知っておきたいと思っても、税金の本は難しくて、と敬遠していた人にお勧めの1冊である。日本実業出版社からの『税金のキモが2時間でわかる本』(監修・安田大、1365円)は、社会人としての最低限の税金の知識が簡単に身につくという触れ込みだ。
説明文が工夫されている。英文科を出た新卒の藤本友里は経理部に配属される。初日から恥ずかしい思いをするが、部長や係長をはじめ先輩、上司らに教わりながら、確定申告や節税などひとつひとつ税金の知識を習得していく。そのプロセスがまるで軽い小説のような文章で軽快に展開する。あっという間の2時間で読み終えてみれば、知らぬ間に税金のキモが頭の中に、という仕立てである。