他人を思いやる能力
そして今起きているグローバル化の第三の波は、「組織のグローバル化」だ。
日本企業が生き残るには、海外で生まれるニーズを的確に取り込まなくてはならない。今までのように、先進国市場を熟知した日本人社員を派遣して駐留させるだけではダメ。海外の新興国の人間に意思決定を任せ、彼らを大量に雇用して、本社幹部にも登用し、活躍できるように組織を変革しなくてはならない。これが「組織のグローバル化」だ。
「組織のグローバル化」とは「個人のグローバル化」でもある。他人を思いやる能力が世界でもすぐれて高い日本人こそ、個人のグローバル化が得意のはずだ。日本企業の現場でグローバル化をリードする倉本さんだからこそ気付けた、日本人の底力が描かれている。