富士通研究所と情報通信研究機構、九州大学は、次世代の暗号として標準化が進められている「ペアリング暗号」について、278桁長の暗号解読に成功し、世界記録を達成したと2012年6月18日、発表した。
脆弱性が「世界で初めて実証」
従来、ペアリング暗号は解読に数十万年かかることから解読不可能とされ、開発段階で利用・普及への取り組みがおこなわれてきたが、今回、汎用計算機21台、合計252コアをもちい、148.2日間で解読に成功した。
これは情報システムにおいて、高い権限を持つ管理者になりすませることに相当し、富士通研究所は「現実的な時間内で解読できるという脆弱性が世界で初めて実証された」としている。