気付いたらまた「オウム事件」 そうならないために

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

心優しい外科医がなぜ

『オウムと私』
『オウムと私』

『オウムと私』

   オウム事件で多くの人が胸に抱いたのは、心優しい有能な心臓外科医であった林郁夫受刑者がなぜ松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚のような男にひかれ、無差別殺人である地下鉄サリン事件の実行犯となっていったのか、という疑問だ。文藝春秋の文春文庫『オウムと私』(著・林郁夫、790円)は林受刑者自身がそれにこたえるように獄中で綴った苦悩と悔恨の記である。

   父が医師、母が薬剤師という開業医の6人兄弟の5番目として1947年に生まれた。世の中の役に立つ人間にと育てられ、慶応中等部、慶応高校を経て慶応大学医学部に進む。妻も医師だった。世間的には何不自由ない幸せな生活を築いているように思えたが・・・。ふとしたきっかけで、オウムの世界へはまり込み、取り返しのつかない大きな過ちをおかしてしまう。

姉妹サイト